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「ブエミに負けてない」とアルグエルスアリ

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トロ・ロッソのハイメ・アルグエルスアリが2011年シーズンへ向けての抱負を語った。
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合同テストで新車STR6が好調な走りを見せたトロ・ロッソだが、アルグエルスアリはまだ自分達がトップ・チームになる準備は出来ていないと言う。「僕たちが今季優勝争いをすると予想している人もいるようだけど、それは現実的じゃない。確かに今年のマシンはレッドブルに頼らず、チームによって完全に開発された初のオリジナル・トロ・ロッソだ。去年よりも良いと思いたいけど、本当のポテンシャルはオーストラリアGPを走るまで解らない。表彰台も可能かって?、それは夢のようだけど、現実的に僕達が闘う相手はフェラーリやレッドブルではなく、フォース・インディアやザウバー、ウィリアムズだろうと思う。そうなれば満足だ」
そして、アルグエルスアリの2011年最大の敵はチーム・メイトのセバスチャン・ブエミである。「セバスチャン(ブエミ)より前にいると思っている。もちろん彼には素晴らしい才能があり、僕より速く走ることもある。でも、持久力や精神的な強さ、リズムなど、全体的に見れば僕の方がリードしていると思っているよ」
アルグエルスアリとブエミは2012年のレッドブル昇格を目指しているが、同じレッドブル・スカラシップ・ドライバーである若きダニエル・リチャルドにシートを奪われる可能性もある。今季は上手く行けばヴェッテルの相棒、失敗すればリチャルドにシートを譲る危機が待っている。

1990年3月生まれ。セナとアレジがフェニックスで抜きつ抜かれつをやってる頃に誕生、伝統のイギリスF3選手権を史上最年少の18歳で制し、僅か19歳でF1デビュー。2009年ハンガリーGPでは19歳126日でF1「史上最年少完走記録」達成。F1参戦3年目の今季、まだ21歳の若きスペイン人ドライバー。…が、レッドブル・ジュニア・ドライバー市場は非常に混み合っており、下からの突き上げは厳しい。同世代のリチャルドは目の上のタンコブ、早く昇格しないとブレンドン・ハートレイのように「クビ」の運命が待つ。自身のF1デビューもセバスチャン・ボーデの解雇によるものだった。
15歳でレッドブル・ドライバーとなり、19歳でF1ドライバーとなったアルグエルスアリ。つまり、その「F1ドライバー寿命」は極めて若く、早い時期に勝負に出なくはいけないのである。