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アウディ「F1よりル・マン」

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アウディのモーター・レーシング部長であるウォルフガング・ウルリッヒは、改めてF1に参戦するつもりはないことを断言した。
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FIAは2013年からF1に1、6リッター4気筒ターボ・エンジンを採用する意向であり、これによって新たなマニュファクチャラーが参入することが期待されている。しかしウルリッヒは、アウディにとってはスポーツ・カー・レースのル・マン参戦の方が望ましいと述べた。「F1に参戦しないための、もっともな理由がある。ル・マンでは我々のマシンの1台は、F1マシン1台がシーズンを通して走行するよりも325マイルも多く走行する。ピット・ストップを含む平均速度はF1マシンより20mph速い。ところが、それでいて使用する燃料量は42パーセントも少ないんだ。ロード・カーと全く関連がない。これらのデータには反論の余地はないよ」

もっともな理由を容赦なく並べ、近代F1に冷たい捨て台詞を吐くメーカー達。…アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ、欲を言えばGM、シボレー、フォードらアメリカ勢も。あとFIAが欲しかったのはホンダやトヨタ、BMWらの復帰組か。…つまり、世界中の自動車メーカーが我こそは、と身銭を削ってくれるのがFIAの究極の理想だった。もちろん、経済不況によりもはや夢となったが。