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ヘレス・テスト・総合結果

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スペインのヘレス・サーキットで行われた2度目のF1合同テストは、HRTを除く11チーム/24人のドライバーが参加し、4日間に渡って行われた。
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ヘレス・テスト・総合結果

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合同テストでの「一発狙い」にはそれなりの理由がある。本来、こうした機会では新車の機能チェックからドライバビリティの向上、信頼性の確認などの作業がメインとなるため、チームにとってはタイム・シートの上位を争う必要は全くなく、むしろ新車のシェイク・ダウンからまだ2週間の今、最終的なスピード・クオリティを試す時期ではない。にも関わらず、軽い燃料+スーパー・ソフト・タイヤで突出したタイムを記録する理由…例えば今回のテストでダントツのトップ・タイムを記録したウィリアムズは、実は2週間後に株式公開を控えており、スポンサーに向けての好調をアピールするためのもの、とする見方が強い。2番手のメルセデスGP/シューマッハーのタイムも、コース上の殆どの場所で可変リア・ウイングのボタンを押しまくっていたとの噂があり、同じ日にコース上にいたマーク・ウェバー(レッドブル)は「きっとドイツ向けのパフォーマンスだろう。例のタイムを出したあと、2秒は遅くなったよ」と分析。事実、その前日にテストを担当したロズベルグとロス・ブラウンはマシンの状況に慎重なコメントを出しており、急激に問題が解決したとは思えない。同様にハイドフェルドの3番手タイムも、エース・ドライバーの戦線離脱で、チームに対する不信感を持つ支持者を納得させるためには極めて有効な手段である。
よって、両ドライバー共にほぼ同じタイムを正確に刻んでいるチーム…そう、マクラーレン、フェラーリ、そしてレッドブル、というトップ3チームが順調にテスト・プログラムをこなしている、と見るのがテスト結果の正しい見方なのである。