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ダイアー更迭、後任はフライ

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1月4日、フェラーリは元マクラーレンのチーフ・エンジニア、パット・フライがレース・エンジニアリング・ディレクターに就任したことを発表した。
続きこれにより、前任者のクリス・ダイアーが役職を退くことになる。同時に、オペレーション・ディレクターには元マクラーレン/レッドブルのニール・マーティンが就任。これにより、フェラーリは大幅なチーム改革を進めていることが明らかになった。
フェラーリは2010年、フェルナンド・アロンソがランキング・トップで最終戦までドライバーズ・タイトルを争いながらレース中の作戦ミスによりタイトル獲得に失敗。シーズン終了と共に大幅なリストラを含む、マラネロ恒例の"お家騒動"が勃発していた。当初ルカ・ディ・モンテツェモーロ会長はこの動きを否定していたが、結局首脳陣の退任と外部からの責任者招聘に繋がった。フライは咋シーズン、アルド・コスタの下でアシスタント・テクニカル・ディレクターを努めていた。

フェラーリの人事異動は「お家騒動」として恒例行事となっている。特に成績が低迷した際にはシーズン中でも上層部の人間のクビが飛び、状況によってはチャンピオン・クラスのドライバーに及ぶこともある。創始者エンツォ・フェラーリの存命時代から続くこのしきたりは、「悪いのはフェラーリではなく人間である」という思想から来るもので、今回も当初はルカ・ディ・モンテツェモーロ会長やステファノ・ドメニカリ監督の更迭の噂が出ていた。しかしこの程度の移動で収まったのは、あくまでも最終戦までフェラーリがタイトルを争っていたからであり、もしもドライバーズ/コンストラクターズ共に低迷していればこの程度ではすまなかっただろう。