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スペインGP、2011年以降の開催に危機

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スペイン/カタルニア自治州のマス首相が、バルセロナでのF1スペインGPの継続契約に慎重な姿勢を見せている。
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マス首相はカタルニア・サーキットでのF1合同テストを訪れ「開催は今年の5月のグランプリしか保証出来ない」とし、2011年以降のF1スペインGP開催を確約出来ない、と語った。「もちろん将来も続けて欲しいが、それは今後2年間の経済状況次第だ。現状の世界経済はこの通りで、これは決して冗談ではない。F1開催の価値と、モーター・レーシングが経済を動かす分野であることは確かで、私は全力を尽くすが、真実に背を向けることは出来ない。予算削減の必要がある」カタルーニャ・サーキットのF1開催契約は2016年まで継続され、今年の承認料1、300万ユーロ(約14億7、000万円)は2016年には倍増する、と見られている。「経済状況が回復すれば、後4年残っている契約にも少しは希望が持てるだろう」
カタルニア・サーキットのディレクター、サルヴァドール・セルヴィアは、マス首相のコメントは「交渉のきっかけに過ぎない」と主張している。

州政府の首相が、グランプリ開催中ではなくわざわざ合同テスト時にサーキットを訪れた。これは確実にコミットメントの現れである。セルヴィアは既にそれを見抜いており、人気者アロンソを擁して多額が動くスペインGPを、どうにか国際的に優位に使いたい。それが上手く行けば、ある意味ビジネス・モデルとも言える成果を挙げるだろう。
ただし失敗した際は取り返しのつかない結末が待ち受けている。相手は世界不況と、かのバーニー・エクレストンなのだ。