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バーレーンGP関係者、開催を模索

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政情不安により中止されたF1開幕戦バーレーンGPの関係者が、今シーズン中の開催の可能性を探っている。
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3月のF1開幕戦を中止としたバーレーンは、こてまでもシーズン後半への日程移動の可能性が伝えられて来た。しかし現実的には全20戦が予定されていた今年の過密カレンダーの中に、新たな日程を組み込むことは難しい。バーレーンの経済開発議長、シャイク・モハメッド・ビン・イサ・アル・カリファ氏はCNNに対し、「我々は、まだ期待されているバーレーンGP開催の可能性を探っている」と語っている。また、バーレーンGPのタイトルスポンサー、ガルフ・エアーは、GP観戦用のフライト・チケットを払い戻すことを明らかにし、観戦ツアー・マネージャーのスニール・デ・ソーサ氏は「旅行客の多くが、レースの日程変更を希望している」と主張。「抗議活動が沈静化し、レースが行われることを望んでいる。予約業務は引き続き行って行きたい」と述べている。また、カリファ氏は如何なるF1チームからも、GP開催中止に対する補償を求められてはいないと明かしている。

この手の「開催日変更」での前例と言えば、1995年、阪神淡路大震災の影響で春のパシフィックGP(岡山/TIサーキット)が秋の日本GP(鈴鹿)と連戦に変更、となったことがあった。今回も同様に、仮に最もカレンダー的に遠く、移動的に近い、シーズン後半のアブダビGPとブラジルGPの間にバーレーンGPを組み込むとなると、3週連続のレース開催となってしまう。クリスチャン・ホーナー(レッドブル)は「我々は既に19戦を闘い終えている。決して不可能ではない」とやや前向きだが、ノルベルト・ハウグ(メルセデスGP)は「現状のカレンダーの合間を探すのは非現実的な要求だ。我々はスタッフのことを優先して考える」と消極的。
マシンを初めとした機材やスタッフの輸送に関しては相当な無理があるのは事実である。が、観光収入が激減してしまうバーレーン側にとっても死活問題。まずは正政情が安定することが大前提だが、決定までは時間がかかりそうな問題である。